2018.12.11

「循環器病対策基本法」が成立しました

脳卒中や心臓病など循環器病の予防などの総合的な推進を目的とした「循環器病対策基本法(正式名:健康寿命の延伸等を図るための脳卒中、心臓病その他の循環器病に係る対策に関する基本法)」が、衆院本会議で12月10日可決、成立しました。今後、循環器病対策推進基本計画が策定され、各種施策が実行されることになります。

「循環器病対策基本法」の重要性

循環器病は、がんと同じくらい死亡者数が多く、また発症後、後遺症が残ったり、入退院を繰り返すことも少なくなく、健康上の問題がない状態で日常生活を送ることができる期間である「健康寿命」と平均寿命が乖離する大きな原因でもあります。
人々が元気に自立して過ごすため、平成18年度に立法化された「がん対策基本法」と同様に、循環器病に関わる総合的な基本法の制定が望まれていました。

今後期待されること

急速に進歩している循環器病に対する高度医療を、国民全体が享受できるための診療体制の整備のほか、予防のために不可欠な、継続した教育・啓発活動、健診システムの充実、リハビリの普及などが進むことで、健康寿命の延伸による生活の質の向上、医療の均てん化、研究の促進が見込まれます。また結果的に医療費の抑制にもつながることが期待されます。

当院は、これまで同法の制定を求めるための活動を支援してまいりました。
循環器病の専門医療病院として、地域の医療ニーズに対応すべく、今後も努力いたします。

(画像)対策基本法の制定を求める会の様子(2018年11月)
国会での会に集った国会議員、患者団体、各種団体(約200名)
(画像)対策基本法の制定を求める会の様子(2018年11月)
司会をする磯部院長ら